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トップメッセージ

トップメッセージと事業戦略に関するインタビューをご覧いただけます。
トップメッセージ
今後の持続的な成長を確かなものとするため、グループの成長ドライバーである欧米事業の拡大と南半球への進出を着実に進め、グローバル企業としての経営基盤を強化し、地域・顧客・疾患領域の各面からビジネスモデルを進化させてまいります。
株主の皆様におかれましては、引き続きご理解とご支援のほどよろしくお願い申しあげます。

代表取締役社長

秦野 和浩

海外事業の好調により、2期連続で過去最高の売上高を更新

事業成長とガバナンス強化でグローバルCROとして大きな飛躍を目指す。

Q. 海外事業拡大の手ごたえや今後の目標について教えてください。

 

創業当初から、日本をはじめ世界で生まれる画期的な新薬を世界中の人々に届けたいと考え、日本発のグローバルCROとなることを目指して積極的に海外展開を行ってきました。韓国と欧州、アメリカのCROを買収し、M&Aを活用して拡大を進め、現在は18の国と地域に拠点を持っています。

海外企業のM&Aに成功している日本企業は多くはありません。リニカルも買収当初は赤字を計上する地域が出るなど困難がありましたが、経営体制と営業組織の強化により業績を回復させ、その後も粘り強く企業文化を伝えていくことでここまで成長してきました。今では欧米のクライアントから国際共同治験の受託が増え、両地域の受注残高は日本を超えています(2023年3月末時点)。

リニカルがグローバルCROとしてさらに成長するためには、巨大医薬品市場である米国・欧州での事業拡大が非常に重要であり、特にグローバル試験の受託と遂行において両地域の連携は不可欠です。これを加速するため、2023年6月中を目途に欧米のマネジメント体制を変更し、指揮命令系統を一本化します。意思決定の迅速化と、重複するシステムや機能等を最適化し、営業とサービス提供体制を強化する狙いです。

今後は、さらなるM&Aも視野に入れながら海外事業基盤を拡大し、中長期的には現在800名ほどの従業員を1500名規模にし、60か国程度への進出を目指します。

 

Q. 今後の成長戦略をどう描いていますか?

 

世界のCRO市場は医薬品市場の拡大に伴い、年々成長していくと見ています。まず、海外事業の拡大を進め、欧米の旺盛な新薬開発需要を取り込み、大型グローバル試験を獲得することで、グループとして一層の成長を図ります。また、米国を中心に新興バイオスタートアップの台頭は目覚ましく、潤沢な開発資金を背景に、大手製薬企業をしのぐ規模のバイオ医薬品企業がいくつも誕生しています。リニカルは、バイオスタートアップに対し、彼らの要望に合わせたリニカルらしいきめ細かなサービスと、グローバルCROとして最適なソリューションを提供することで、すでに大顧客を抱えリソースに制限のある大手CROとの差別化を図り、リピート受注を獲得しています。今後も欧米事業の基盤強化を進め、有望な開発パイプラインを持つ新規顧客の開拓に注力していきます。

疾患領域の面でも、これまで強みとしているがん・中枢・免疫領域に加え、対象を拡大していきます。特に、眼科、皮膚科領域は、高齢化社会において生活の質(QOL)に関わる重大な領域であり、注力して取り組んでいきます。この領域は、再生医療や細胞医薬の実用化が進んでおり、当社でも受託実績がありますが、今後ますます開発が加速すると考えています。さらに、希少疾患や、治療アプリなど最新のモダリティを活用した治療法にも対応していきます。

このように、展開地域、顧客、疾患領域の各面からビジネスモデルを進化させ、中長期的な成長を実現していきます。

 

Q. 日本ではドラッグ・ロスを危惧する声があります。こうした課題にはどう取り組んでいきますか?

 

ドラッグ・ロスについては、欧米で直近5年に承認された新薬のうち、約7割が日本では未承認というデータ※があります。現在の創薬の主役は、欧米のバイオスタートアップです。そうした企業は大手製薬企業とは違い、開発や販売のために必要な機能やノウハウを自社で持っておらず、日本にオフィスがないケースも多くあるため、彼らをどのように国内開発に呼び込むかが解決の鍵となります。

リニカルは、第3の柱として立ち上げた創薬支援事業で、これから日本の医薬品市場へ参入しようとしている、国内外のバイオベンチャー企業や中小規模の製薬企業に対するコンサルティングサービスを提供しており、着実に実績を積み重ねてきました。製薬会社で広範囲にわたる医薬品開発業務を長年経験したプロフェッショナルを集め、市場分析から薬事・開発戦略立案、販売にあたっての戦略的提携先の選定から契約締結まで、トータルにサポートできます。現在、欧米の子会社と連携し、海外のバイオスタートアップとの信頼関係を構築し、日本市場へ誘致する活動を強化しています。

リニカルは日本発グローバルCROとして、日本のドラッグ・ロスを防ぐために継続的に取り組んでいきます。

※参照:医薬産業政策研究所「ドラッグ・ラグ:国内未承認薬とその特徴」政策研ニュース No.63(2021年7月)

Q. 最後に、株主の皆さまへのメッセージをお願いします。

 

当社は、グローバルでの事業拡大により成長を続け、中長期的な企業価値向上を目指しています。今回、コーポレートガバナンス強化の一環として、監査委員会等設置会社への移行を今株主総会に諮るとともに、指名・報酬委員会の設置を決定しています。また、サステナビリティについても2023年4月に新たに委員会を設立し、サステナビリティ方針のもと取り組みを進めてまいります。今後も、成長投資を実行しながら収益力強化に努め、利益還元につきましては、引き続き安定した配当によりお応えしてまいります。

株主の皆様におかれましては、引き続き長期的な視点でリニカルを応援いただけますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

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